臨床工学技士国家試験に合格する必要がある

臨床工学技士国家試験に合格する必要がある

臨床工学技士になるためには臨床工学科のある大学や短期大学、指定された養成所で学び、国家試験に合格しなければなりません。どのように行動すればいいのか、段階ごとに詳しく説明します。

まずは学校選び

臨床工学技士になるには高校を卒業し、臨床工学科のある大学に進学して4年間学ぶか、3年制の短期大学の臨床工学科で学ぶか、3~4年制の専門学校 (指定された養成所)で学ぶか、夜間2年、昼間1~2年の専攻科で学ぶかのいずれかになります。
臨床工学だけでなく一般教養も学びたいなら4年制の大学が、早く現場で活躍したい人は3年制の短期大学や3~4年制の専門学校がいいでしょう。看護師のキャリアアップのひとつとして臨床工学技士を目指す場合は、専攻科に進学することになります。

単位の取得

臨床工学技士国家試験の受験資格を得るためには、厚生労働省が指定する科目の単位を取得しなければなりませんが、入学する機関によって必要な項目が異なります。すべての単位が必要なわけではありませんが、単位を取得できなければ受験資格はおろか卒業することもできないので注意してください。
また、近年は医療機器の普及や医療技術の発展に伴い、求められる知識と技術も増えています。今後は取得単位数も増加していくことが考えられます。

国家試験を受ける

指定された養成所で必要な単位を取得したら、国家試験を受けます。臨床工学技士国家試験は毎年3月上旬に行われています。看護師国家試験に比べると難易度は高めですが、合格率は80%なのできちんと勉強していれば突破できるはずです。
国家試験は「医学概論」「医用電子工学」「医用機械工学」「生体物性材料工学」「生体機能代行装置学」「医用治療機器学」「生体計測装置学」「医用機器安全管理学」「臨床医学総論」の9種類の科目から出題されます。マークシート形式で五肢択一ですが、専門的な知識が問われるのでしっかりと勉強しておきましょう。
試験勉強は参考書などでもできますが、過去問は必ず解いてください。過去問を解くことで出題傾向を確認できるので、分野ごとの問題数や苦手な範囲を把握できるでしょう。以下のサイトに過去5年分の過去問が掲載されているので、ぜひ目を通しておいてください。

国家試験に合格したら免許申請書を提出する

国家試験に合格した後、速やかに厚生労働省に免許申請書を提出しましょう。免許の登録が完了する前に臨床工学技士として働くと、行政処分の対象となります。申請したら登録が完了しているかどうか、登録証明書を確認してください。

臨床工学技士として働く

登録が完了したら臨床工学技士として働くことが可能になります。総合病院や大学病院、透析クリニック、医療機器メーカー、教育機関など求人を募集しているところは色々あります。その中から自分に合う勤務先を選びましょう。

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    臨床工学技士として活躍したいのであれば、資格を取得してスキルアップを目指しましょう。臨床工学技士が取得できる資格は、「専門臨床工学技士資格」「学会認定制度の資格」の2種類です。

  • 気になる臨床工学技士の年収

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    臨床工学技士の平均年収は426.4万円です。同じ医療従事者ではありますが、看護師よりも低めです。なぜなら、勤務先によって夜勤や残業の有無が異なり、夜勤手当などがつかないケースもあるからです。

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    臨床工学技士と看護師の違いについて見ていきましょう。大きな違いは「担っている役割」です。看護師は患者を直接ケアするのに対し、臨床工学技士は医療機器を通して患者の治療をサポートしていきます。