詳しく解説!臨床工学技士の主な就業先はどこ?
医療現場に欠かせない存在【臨床工学技士】について知りたい!
ここでは代表的な就業先を4つ紹介し、働き方の特徴を詳しく説明していきます。主な就業先は病院やクリニックなどの医療施設ですが、仕事内容はそれぞれ異なります。
チーム医療を支えるメンバーの1人として、医師や看護師とともに医療に携わります。総合病院や大学病院のように規模の大きな病院は24時間体制で稼働しているので、夜勤対応が必要なところも少なくありません。
大学病院では医師の教育や医学研究が行われていることもあり、総合病院よりも最新の医療機器や最先端の治療法に触れる機会がたくさんあります。臨床工学技士として様々な業務を経験することができるでしょう。
総合病院や大学病院に勤務した場合、1年目は基本的な業務を担当しますが、2年目以降は研修に参加したり、資格取得に向けて勉強したりする時間が取れるようになります。日々進化する医療技術を学びたい人やスキルアップを考えている人にとって最適な職場でしょう。
総合病院や大学病院では救命救急センターを設置しています。救命救急センターでは生命の危機に瀕した患者が多く運ばれてくるので、手術室や集中治療室で行われる業務が中心です。そのため、多くの病院で生命維持管理装置の操作や患者の治療をサポートする臨床工学技士を必要としています。
腎不全患者の透析治療を行う透析クリニックも臨床工学技士の就業先のひとつです。総合病院や大学病院とは違い、1人の臨床工学技士が複数の患者を担当します。夜間透析を行っているところもありますが、日をまたいで勤務することはありません。勤務時間は1日8時間と決められており、週休2日制を採用しているところがほとんどなので、プライベートを充実させることも可能です。
医療機器メーカーなどの一般企業も臨床工学技士の就業先のひとつです。臨床工学技士の知識や経験を活かし、顧客に医療機器の特徴や操作方法を説明するのが主な仕事です。そのため、医療機器の知識はもちろん、臨床工学技士としての経験があり、コミュニケーション能力が高い人が歓迎される傾向があります。年間休日も多く、ワークライフバランスが取りやすいでしょう。
臨床工学の知識を活かして、教育や研究の分野で活躍している人もいます。臨床工学技士を育成するための授業や指導、病院やクリニックで得た知識や経験を活かした研究が主な仕事です。
ただし、教育・研究機関で働く場合は修士号以上の学位を取得し、実務経験を積まねばなりません。資格を取得したからといってすぐに就職できないので注意してください。
臨床工学技士として活躍したいのであれば、資格を取得してスキルアップを目指しましょう。臨床工学技士が取得できる資格は、「専門臨床工学技士資格」「学会認定制度の資格」の2種類です。
臨床工学技士の平均年収は426.4万円です。同じ医療従事者ではありますが、看護師よりも低めです。なぜなら、勤務先によって夜勤や残業の有無が異なり、夜勤手当などがつかないケースもあるからです。
臨床工学技士と看護師の違いについて見ていきましょう。大きな違いは「担っている役割」です。看護師は患者を直接ケアするのに対し、臨床工学技士は医療機器を通して患者の治療をサポートしていきます。